自宅で介護、どうする? 初めての方の遠距離介護心得
実家の親に痴呆の症状があらわれたらどうする?

しっかり者だった親のボケ症状をみて愕然!

 親と離れて暮らしていると、普段の親の様子はあまりみえません。たまに帰省しても1〜2泊だと、親の様子が少し変でも「年をとったな」のひと言で片付けてしまいがちです。

 けれども、「あれっ?」と感じたその裏に、実は痴呆という病が隠れていることもあります。65歳以上の高齢者全体に対する痴呆の出現率は約7%といわれています。年齢が高くなると出現率は高くなります。

 親に痴呆の症状があらわれると、子は不安に襲われます。けれども心配だけしていても何も解決しません。迅速に適切な対応をとることが大切です。


子世代から聞く不安の声あれこれ
実家近くに暮らす叔母から、「最近、あんたの親、ご近所とけんかばかりしていて変よ」と言われたがどうすれば?
実家の母が同じことばかり言って、日に10回も電話してくるようになった。
父がふらふら出かけては迷子になるらしく、母親が困惑している。

離れて暮らす子がするべきこととは

[ポイント1]まずは専門医に相談する

 自分の親が痴呆なんかになるはずがない、というのは多くの子、共通の願い。事実をつきつけられるのが恐ろしく、受診が遅れてしまうことが多いようです。また、「年だから、これくらいは普通」と思おうとしがちです。
 けれども、痴呆の症状の裏には別の病が隠れており、それを治せば痴呆の症状はなくなることもあるようです。また、たとえ痴呆であっても、治療により進行を遅らせることもできます。早めに、かかりつけの医師に専門医を紹介してもらってください。
 各都道府県には精神保健福祉センターという機関があり、心の問題に関して相談に乗ってくれます。連絡先は役所に聞きましょう。

  痴呆の初期によくある症状
  おなじことを何度も言ったり聞いたりする  
  ものの名前が出てこなくなる  
  置き忘れやしまい忘れが目立つ  
  以前はあった関心や興味が失われた  
  だらしなくなった  
  時間や場所の感覚が不確かになる など  

[ポイント2]親が安全に安心して暮らせる環境を整える

 もし親の病名が痴呆であると診断されたら、親ができること、できないことを整理して考えて。症状によっては環境を整えることで、ひとり暮らしに支障がない場合もあります。
 介護保険制度を利用していないなら、即、申請しましょう。そのときこちらの話にじっくり耳を傾けてくれるケアマネジャーを見つけることが大切。実家近隣の人たちの口コミ情報が役立ちます。そして、ケアマネジャーに親のことを相談しながら適切なサービスを導入するようにします。
 火の始末があやふやな場合は、危険に直結するので、調理器具や暖房器具を見直し、火災警報機を設置することも急務です。

[ポイント3]成年後見制度など痴呆の症状がある人を支援する制度を研究する

 痴呆などの疾患を抱えると判断能力が低下し、お金の管理や介護サービスを受けたり、施設へ入所したりする際の「契約」行為を行うことも難しくなります。
 このような精神上の障害により本人の判断能力が不十分である場合に、家庭裁判所が法律の定めに従って、「本人を援助する者」を選任。その者に「本人を代理するなどの権限」を与える制度を成年後見制度といいます。
 本人がどの程度判断能力があるかによって援助する者の代理できる内容は異なります。たとえば、本人に代わって家を売り、そのお金で有料老人ホームに入所させたり、あるいは、悪徳業者に騙されて、本人が家を売ってしまったようなケースでは、本人の行為を取り消したりできます。
 現在はそれほど問題なくても、将来に備えた任意後見制度もあるので要チェックです。

 相談窓口はどこ?
 

 社会福祉協議会では「地域福祉権利擁護事業」といって、痴呆症状のある高齢者などのお金の管理などを行うサービスを実施しています。全国で実施されており、その窓口で成年後見についても相談に応じています。

 また司法書士によって組織された社団法人リーガルサポートや各地の弁護士会でも相談業務を行っています。

 
  全国社会福祉協議会
http://www.fsinet.or.jp/~shakyo/frame_zenshakyo.html

リーガルサポート
http://www.legal-support.or.jp/
 


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