自宅で介護、どうする? 初めての方の在宅介護心得
親が快適に暮らせる「住まいの改善」のすすめ

 1日も長く、住み慣れた家で自立して暮らしたい、というのが多くの親の共通の願いです。病気やけがを防ぎ、生き生きと前向きに日常生活を送ることが大切。そのためには、住まいの改善は、重要ポイントとなります。

[行動1]危険を取り除き家庭内事故を予防する

 介護の必要な状態、あるいは現在よりも手厚い介護が必要な状態になることを予防するためには、まず家庭内事故を防ぐことが第一の課題です。
 たとえば、「転倒」により打撲や骨折をして寝込んだ場合、けがそのものは治っても、しばらく動かさないことよりすっかり足腰が弱り、行動範囲がグンと狭くなるということはよくあります。こういうことがないように、事故の原因となるものは事前に排除する必要があるのです。

 家庭内事故を防ぐために気配りしたいこと
  年をとるとすり足で歩くことが多く、わずか数センチの段差につまずくことも珍しくないので要注意です。  
  住宅内で発生する事故により、年に8200人以上の高齢者が死亡しています。これは、全年齢の4分の3近くにも当り、交通事故による死亡数を上回っています。
予防策として、まずは整理整頓。つまずきの原因になるため、床にモノを乱雑に置いておくのは厳禁です。コードや魔法瓶などにも注意が必要。脱衣室や浴室を暖かく保てるよう、暖房設備を整えることや、体を支えられる手すり、緊急通報ボタンや安否確認センサーなどの設置が考えられます。床の段差の解消も有効でしょう。 火災警報器の設置も不可欠だといえます。
 

[行動2]自分のことは自分でできるようにする

 年だから、体が弱ってきたからと、何でも人の手を借りるようになると、次第に自分で行うことが億劫になります。自分でできることは、自分で行うことが基本。そのためにも生活の場である住まいの使い勝手を見直すことが大切になります。

 自立しやすい住まいにする方法
 
住まいの要所要所に手すりを備える
滑りにくい床材を用い、段差を解消
自分で開け閉めのできる建具を用いる
立ち座りの不便な和式便器は洋式便器に
水道やシャワーは使いやすいレバーに
トイレと寝室、居間の動線をスムーズに
外出が億劫にならないよう、玄関からアプローチ、
道路までのつながりをスムーズに移動できるように
 
  ・・・など       
  ※手すり取り付け、段差の解消、滑りの防止のための床材変更、洋式便器への取替えなどは、介護保険の適用により住宅改修を行うことができます。ぜひ利用しましょう。  

[行動3]介護のしやすい環境に整える

 要介護者である親が快適に過ごせるようにすることは当然ですが、介護者のことにも目を向けるのを忘れてはなりません。たとえば、段差の多い家で、車いすを使用する要介護者を介護するのは、至難のわざ。介護者まで体を壊すことも珍しくありません。介護者にとっても、負担を軽減できるような工夫が必要です。


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